ヤモリ足裏の動き
- 2020.03.12
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(クリックすると動きます)
ヤモリ(AR棟裏に生息)の足裏の動きを、スローモーションで撮影しました。
ヤモリの足裏には、セタと呼ばれる微細な繊維がびっしり生えていて、その先はさらに細分化されてスパチュラと呼ばれる微小な繊維が生えています[1]。これを壁や天井の凹凸面に柔軟に接触させることで、自重を支えられるほどの大きな接着力を生じます。
自然界の動物が壁などに捕まっているとき、かぎ爪や粘着性物質を利用するものも多くいますが、このヤモリのような接着機構は、被着対象(壁とか天井とか)を傷つけたり汚したりすることがなく、足裏を簡単に掃除するだけで終生接着力を発現することができます。
この仕組みを模倣した人工粘着テープはヤモリテープと呼ばれ、本研究室ではナノスケールの微細繊維であるカーボンナノチューブ(CNT)を垂直配向させてヤモリテープに応用するための基礎研究を推進しています。
なお、一般に、剥がすことを想定しない強い接着を求める用途なら接着剤がよく使われますが、粘着テープは、できれば綺麗に、かつ、弱い力で剥がしたいものです。ヤモリも簡単に剥がせるようでないと素早く歩けません。この動画を見ると、ヤモリの歩行には足の指を大きく反らせる動きが伴っています。この動きは、接着させている繊維の剥離方向をコントロールしていると考えられており、これによって強接着・弱剥離を実現しています。
[1] Autumn et al. Nature 405, 681-685(2000) https://www.nature.com/articles/35015073
関連ページ、論文、発表
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- The effects of possible contamination by sample holders on samples to be returned by Hayabusa2
N. Shirai, Y. Karouji, K. Kumagai, M. Uesugi, K. Hirahara, M. Ito, N. Tomioka, K. Uesugi, A. Yamaguchi, N. Imae, T. Ohigashi, T. Yada, M. Abe,
Meteoritics & Planetary Science, vol. 55, pp. 1133–1152 (2020).
doi: 10.1111/maps.13480. - (国際会議)Effect of Impact Preloading on The Adhesion of Carbon Nanotube Gecko Tapes Against The Collision of Stainless Steel Balls
M. Abe, K. Hirahara,
MNC2020, online, Nov. 9-12, 2020.など
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