研究内容

 


 概要

ナノメートル領域のメカニクスを直視する
ナノカーボンを中心としたナノ構造物質をきちんと”かつ”うまいこと使いこなす”ための科学技術を育てる
  • ミクロな系を”扱う”ための手法論: 電子顕微鏡内で、原子レベルの精度で自在に物質を操作・加工する技術の開発
  • ミクロな系における構造由来の機械現象: 原子レベルの局所構造やナノメートルレベルの物質の有する特異な構造がおりなす力学・濡れ・電気特性
  • ナノ機械特性をマクロな系へ還元:新しい機能素材・機械要素の創成

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 はじめに.

カーボンナノチューブ(CNT)などナノカーボン材料が原子レベルの独特な構造に由来した優れた性質を示すことは20年以上の基礎研究からよく知られています。特性を活かした高機能部材やデバイスなどの開発も多岐にわたり行われていますが、実用化レベルの応用に繋げるためには、ナノ構造物質の構造の多彩さや特性をよく理解した上で“きちんと”かつ“うまいこと”扱うための要素技術のさらなる開拓が必須です。また、それを支える基盤となる科学、すなわち基礎科学と応用を繋げるための科学の構築が必要とされています。
本研究室では、機械工学の視点から、CNTをはじめとするナノカーボン材料物質について、1個レベルでの実験を元に、加工に関する基礎科学、力学的性質の解明、およびナノ構造物質特有の機械特性や形状特性をそのままマクロに活かせる機能材料開発などの応用展開に関する研究を進めています。
また、最近では、ナノカーボン分野で培った技術を活かし、ナノメートルレベルの濡れ現象などについて、顕微鏡による直接観察や力計測によってなにがどこまで解明できるのか、連続体近似に基づく諸法則と原子・分子レベルの現象の狭間にも挑戦しています。
[アトミックデザイン研究センター アニュアルレポートNo. 2より]

ナノ物質を1個レベルで操作する

カーボンナノチューブのようなナノ物質を1個レベルで精確に加工するには、 目的とする物質を1個だけ選んで自在に操るための「手」や「加工ツール」とともに、その過程を観察するための「目」が重要な鍵を握ります。 本研究室では、サブナノメートルレベル(原子レベル)の物質や,物質の局所領域が観察できる「目」として透過電子顕微鏡(TEM)や走査電子顕微鏡(SEM)といった顕微鏡を有しており、それぞれの顕微鏡内部で、それらの中でナノメートルレベルの物質を自在に操る「手」としてプローブマニピュレータを使いこなすことによって、ナノ構造材料1個体レベルの変形、加工、加熱などを行いつつ、それらに伴う構造変化をリアルタイムに追うことができます。これによって、加工に伴う原子レベルの構造変化と機械・電気特性変調の相関を、リアルタイム観察から明らかにでき、ナノ物質構造独特のダイナミクスを探索していきます。 さらに、ナノメートル領域で動作する新しい機械要素の創成や、ナノ物質特有の性質を活かした新しい機能材料の開拓も視野に入れている。

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